マスコミの仕事は、人々に話題を提供すること。
“なぜ彼が当社の商品をとりあげるのか?”それはニュースのネタになると思ったからである。
したがって、どんなに優れた製品であったとしても、ニュースの素材にならないものは基本的に取り上げない(お金を払って取り上げてもらう場合はある。これを是非物と言うそう。)し、彼らのところには数多くのプレスリリースが送られてくるので、強いメッセージ性のないものはなかなか取り上げてもらえない。
プレスリリースは、彼らにニュースのネタを提供するつもりで書くべきである。
お客様が当社の製品を購入するのは、買って使用することでメリットが得られるから。優れた機能的特徴は、“なぜメリットを得ることができるのか?“その理由づけでしかない。
しかし、多くの中小企業様は当社製品の機能的特徴がいかに優れているかばかりを説明し、どのようなメリットを得ることができるかの説明がない。実はこのことが多くの中小企業様が新規開拓営業(=販路開拓)。に失敗する最大の原因になっている。
※例えばスピードの速い自動車の場合、昨日は速く走ることができる。そしてそのメリットは、早く着くことができる・快適な運転ができるなどが想定される。
※価値観は人それぞれ。したがって、どのメリットに価値があると思うかはターゲットによって変わるので、ふさわしいと思われるメリットをその都度チョイスしていく。
開発に苦労した話などは、営業トークとしては全く不適切である(と言うよりも絶対にしてはならない)。ただ、ニュースの切り口によってはとても美味しいネタとなる。
性能等を詳しく説明するための資料。商品・製品によっては、安全性や信用などの証拠、特許情報、公的な検査結果などが必要になる。
多くの記者はまずウェブサイトをチェックする。したがって、ウェブサイトの充実は今日では欠かせないものになっている。すべてを準備するのは難しいが、できるだけ対応することをお勧めする。
当社ウェブサイトの総合案内ページ。当社への印象を左右する。
事実を記載したページ。当社概要、今までの実績、最近のニュースなど自社の信用を高めるために様々な情報を記載。
多くの人は自分に関係のないと思った瞬間に、そのまま無視するもの。したがって、同じ内容の情報でも、見る人別に分けて伝える必要がある。このことは特に多数の商品や汎用性の高い商品の場合には必要である。
ネット上でお客様と心理的なつながりを作るためのもの。一昔前はブログやメール、最近はFacebookやtwitterなどのS N Sがそうである。
プレスリリースには、必ず下記の項目が記載されていなければならない。
報道資料の明記 発信日時 会社名・団体名 所在地 タイトル
リード文 本文 ○○担当・担当者名 連絡先 参考資料
その他(場合によっては写真とリリース番号)
プレスリリースのなかで最も重要なのがタイトルである。タイトルで読むか捨てるかが判断される。作成者は、読み手を一目で惹き付ける言葉を練ることが必要。
ポイントはインパクトが強いタイトルであること。さらにどんなニュース性のあるプレスリリースなのか、一瞬でわかることもとても大事である。
参考として、電車の中吊り広告の見出しなどをイメージすると判りやすいと思われる。
リリースの文章では、「です・ます」調にするべき。また、冒頭4〜5行でプレスリリースのエッセンスを盛り込もう。
担当者はとても忙しいので、送られてきたプレスリリースの最初の数行だけを読んで、面白いかどうかを判断している。ここで担当者の関心を惹かなければ、一瞬にしてゴミ箱に捨てられる。
重要なのは、専門用語などを一切使わず、読んだら誰でもすぐニュースのポイントがどういう特徴があるのかが判るようにすることである。
また、宣伝色の強い表現は一切使わず、できるだけ客観的な事実やデータをもとに書くことがとても重要である。
固有名詞や数字などについても、間違いがないか確認しておこう。
プレスリリースの背景を中心に、概要説明や詳細を客観的かつ簡潔に書く。5W1H(もしくは、6W2H)を落とさないように、重要な順に説明する。このことをマスコミでは、「逆三角形」や「逆ピラミッド」と呼んでいるそう。
段落ごとに1行程度のスペースを空ける。また、商品の特徴などは箇条書きでもよい。新商品やサービスであれば商品の強みや差別化されている点は、データや表で紹介すると説得力が増す。
電話番号やFAX、メールアドレスと担当者の名前は必ずつけること。これがないと、担当者が問い合わせたくとも何処に連絡すればよいかわからない。会社やプレスリリースに関連するURLも忘れずに記載することが大事。ホームページでチェックして取材すべきかどうかの判断としている。
プレスリリースに関するパンフレットや詳細資料は、郵送もしくはFAXした方がベター。写真の郵送の場合、ビニール袋に入れて傷がつかないようにする。また、自社のホームページなどからダウンロードできるようにしておくことも1つの方法である。
番組名宛てに「○○(番組名) ディレクター様」で送ってしまうと、想定していないコーナーの担当者の手に情報が渡ってしまうこともあり非効率。もっとも有効なのは、「○○(番組名) ○○コーナー担当ディレクター様」という宛書で送ることである。
FAXと郵送では、郵送のほうが直接担当者の手に渡る確率が高いので、一手間加えて郵送にしたいものである。郵送物は本人の机にしっかり届くが、FAXは必ずしもそうなるとは言えないからである。
取材の際には、必ずその記者が追いかけているテーマを聞いておくこと。マスコミ関係者はほぼ全員、自分自身のテーマを持っているものである。それを聞いておいて、それに関連する情報を、適宜、その記者に提供していけば「このテーマはこの会社に話を聞こう」という信頼関係が築くことができる。つまり、記者との信頼関係を築いて行けば、取材してもらえる機会は飛躍的に伸びるということである。これは露出回数を増やす上で重要な戦略であるといえる。
また番組等に出演するにあたっては、なるべく売りたい商品の名前、会社の電話番号やURLなどを露出させてもらうことをお願いしておこう。
お客様にアクションを起こさせるための情報を出すということも、とても大事である。これをしておくだけで反応率が変わってくるはず。
彼らもこのことは判っているので、紙面等可能であれば対応してくれるだろう。
その媒体効果を測定することも重要である。お客様から問い合わせや注文があったとき、必ず何で知ったかを聞くようにしよう。それによりどの媒体がどれだけ効果的かが、数字として一目瞭然となる。
これは、あまり効果のない媒体は切り捨てましょうということではない。今後、取材協力などをしていく際の根拠となるデータである。また、経営指標の一つとして役立てることができる。
他者の記者が掲載された記事を見て取材に来てくれる場合もある。また、掲載されたパブリシティをDMなどに載せれば、顧客の反応率が上がる。
営業ツールとして有効に活用しよう。
大手企業であれば、新商品発表のプレスリリースを出せば取材に来てもらえる。しかし、知名度の無い中小企業の場合そうはいかない。
如何にして興味を持ってもらえるか、その工夫が勝負であろう。一回で興味を持ってもらえるか判らないので、幾つかの切り口を最初から準備しておき、切り口を変えて何回かアタックすることが必要。
最初は地元のタウン誌を狙うのも一つの手。小さいところであれ、一度掲載されると信用が増す。またその掲載記事を見て、より大手のマスコミが取材に来てくれることも多々ある。
プレスリリースは長期戦である。彼らがネタとして認めても、すぐには取材にくるとは限らない。もしかしたらニュースのネタがつきたとき用として、当社のプレスリリースを確保しているかもしれない。 したがって、出してすぐに反応がなかったからといって諦めずに、気長にがんばっていこう。
ⓒ2009 Upward Biz Consulting